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モジュールベース設計にまつわる課題

多バリエーション設計

顧客ニーズの多様化に応えるべく、多品種少量生産が基本となっています。従来のモノ造りプロセスのままでは試作開発費が増大し、TTM(Time To Market)も伸びてしまいます。そのため、商品開発段階から見直しをして、モジュールベースの設計・製造プロセスへ移行していく流れが主流となっています。例えば、自動車メーカー各社は、車種の違いも越えてモジュールの共通化を進め、設計・製造の効率化を進めると共に、品質の向上も実現しています。

派生展開設計

ベースとなる製品を設計し、顧客のニーズに合わせて派生機種を設計・生産していく手法は従来からある。近年は派生機種もモジュールごとにバリエーションを増やしていく形で設計を進め、これまでの個別対応に比べると、設計効率を大きく改善していっている企業もある。

モジュールベース設計に関する新たな悩み

製品の標準化・モジュール化を進めていくと、新たな課題が発生します。それがBOM(部品表)管理の話。従来の手法では、一つの製品に対して一つずつのBOMを作成するのが基本的なパターンです。その場合、バリエーション展開・派生展開して新たな機種のBOMを作成し、共通化したモジュールを設計変更するためには下記の手順となり、折角標準モジュール化を進めたのに、情報管理の面では二度手間、三度手間になってしまいます。

  • ベースとなる機種のBOMを「流用」または「コピー」して、新機種用のBOMを作成
  • 新たに作ったBOM上で、変更点を修正
  • モジュールを利用している製品は逆展開して確認
  • 各製品ごとにモジュールの情報を修正

また、上記の自動車メーカーの例にある通り、バリエーション設計を推進しようとすると、商品企画の段階から製品の構成管理(バリエーションに対応するモジュールの組み合わせの管理)が必要となります。一般的、これまでは設計が始まってから(部品番号を取得する段階から)BOMを作成していたので、商品企画段階ではまだBOMがありませんでした。そのため、新たに製品バリエーション(フィーチャーのバリエーション)と、それを実現するためのモジュールとの組み合わせの管理が必要になります。つまり、これまでのやり方では以下のような課題が生まれることになります。

  • 商品企画段階から“組み合わせ”の管理が必要
  • “組み合わせ”が決まると製品構成が決まるので、製品をトップにした従来のBOMではデータ構造が表現できない
  • 製品ラインナップとモジュール組み合わせ管理がExcelによる手作業になり、膨大な工数が掛かる。
  • モジュールの安易なコピー・流用が増え、標準化が進まない。
  • 商品企画と設計・製造のコミュニケーションが上手くいかず、間違いや手戻りが生じる。
  • BOM作成に、これまで以上に時間・工数が掛かってしまう。
  • せっかく構築したPLMシステムなのに、データの整合性が取れなくなり、使われなくなってしまう。

これら課題を解決し、モジュールベース設計を効率よく進めるための仕組みが「PLMによるMatrixBOM」による管理手法です。

モジュールベース設計において、PLMに求められる機能

モジュールベース設計に求められる機能

それでは、モジュールベース設計において、設計情報管理にはどのような機能が必要でしょうか。一般的なBOMの管理に加えて、PLMには以下のような機能が求められます。

  • 商品企画段階から使え、フューチャーレベルの抽象的製品構造を表現・管理できる。
  • 製品がどのようなモジュールから構成されているか、基本構造を表現・管理する。

以下の図のようなイメージで、部品番号も決まっていない、抽象的な“部品”を定義し、構成を組める必要があります。

そして、複数機種に展開されるバリエーションを管理するには、ツリー構造の形だけではなく、製品ラインナップと、フィーチャーバリエーションの組み合わせを表現・管理でき、マトリックス形式で組み合わせを設定・編集できることが必要になります。

さらに、抽象的なレベルで作られた製品構造(の雛形)とマトリックス形式で表された一覧表から、個々の製品の構成を生成する(BOMとしてツリー構造のデータを取り出す)仕組みが必要になります。

このように、商品企画段階から設計・生産の段階に至るまで、一貫した管理が可能になるのがMatrixBOMという手法なのです。

ここまで記事を読んでいただき、ありがとうございます。
弊社では、上記を踏まえてお客様に最適なMatrixBOMを提供いたします。

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